ゼロトレランス(震え声

突然幼稚園から出席停止になった五歳の冬、私の子ども時代が終わった日。バブル・ガンで遊んでいた私の口走った一言は、ゼロトレランス魔法にかけられて「テロリスト的脅迫」になった。その瞬間から、連邦政府への復讐が私の人生の全てになった…。

15年後−−−連邦準備銀行の金庫から大金が盗まれる。FBI捜査官が空っぽの金庫で目にしたのは、狂気じみた赤いペンキで壁いっぱいに描かれた「ハローキティ」だった…

ウマ・サーマン主演「バブル・ガン」近日公開

コーエン兄弟の新作?いえ半分実話です。

(CNN) 米ペンシルベニア州の幼稚園に通う5歳の女の子が、引き金を引くとしゃぼん玉が出るハローキティの玩具「バブルガン」で「テロリスト的脅迫」をしたとして、停学処分を命じられた。
問題にされたのは、帰りのバスを待っている時に友人に向かって言った「私が撃つから撃ち返して。みんなで遊ぼう」という言葉だった。
「事件」があったのは1月10日。園児側の弁護士によると、この園児は翌日、園長室に呼び出され、10日間の停学処分を命じられて帰宅させられたという。
                           <中略>
14日になって幼稚園側は、停学期間を2日に短縮することを決定。記録の分類は「テロリスト的脅迫」から「他人に対する危害脅迫」に変更した。「園児の年齢を考慮して」、刑事事件としての届け出は見送った。 http://www.cnn.co.jp/usa/35027235.html

ちなみに「ハローキティのバブルガン」はこれです。

ゼロトレランス(無寛容性)」というのは他の児童に危害を加える生徒を強制的に退学させる制度で、アメリカの教育現場で最近導入が進んでるようです。いま日本でもいじめや体罰の議論が沸騰してますが、この「ゼロトレランス」もラディカルなアイデアの一つとして導入が検討されるかもしれないです。もし日本でゼロトレランスを導入するとしても「適切な運用」をして欲しいものです。

ちなみにこのニュースを聞いてパッと頭に浮かんだのは、コーエン兄弟のブラックコメディ、『バーン・アフター・リーディング』(原題: Burn After Reading)です。僕はこの映画が大好きで周りに布教してるんですが、あまり共感してくれる人はいないです。悲しい…